Eclipseのワークスペースを削除するという言葉には二つの意味がある。
一つはEclipse起動時に出現するEclipseランチャーのワークスペース一覧から不要なワークスペースを削除するという意味。
もう一つはワークスペースに関連するすべてのファイルを削除するという意味。
ここでは上記それぞれの削除についてまとめる。
Eclipseランチャーからワークスペース候補を削除する
Eclipseを起動するとEclipseランチャーが表示されるが、このランチャー画面には「ワークスペース」というコンボボックスがあり過去に使用したワークスペースが一覧表示される。
ユーザーはコンボボックスにあるワークスペースを選択するか直接記述することでワークスペースを呼び出すことが出来る。
このコンボボックスに表示されるワークスペース一覧はクリア出来るのだ。
但しワークスペースを削除してもワークスペースの使用履歴がクリアされただけでワークスペース自体(ワークスペース内のファイル)がDeleteされるわけではない。
ファイルシステムには相変わらずワークスペースのファイルが残っている。
尚、ワークスペース候補の削除方法には下記3つの方法がある。
- Eclipseの「設定」を使用して削除する
- Eclipseランチャーダイアログボックスの「最近使ったワークスペース」リストを右クリックし任意のワークスペースを削除する
- ¥(Eclipseの導入ディレクトリ)¥configuration¥.settings¥org.eclipse.ui.ide.prefs ファイルのRECENT_WORKSPACES項目を編集する。
Eclipseの「設定」を使用して削除する
Eclipseのメニューより「ウィンドウ」→「設定」を選択し「設定ダイアログ」を表示する。
設定ダイアログの左メニュー項目から「一般」→「開始およびシャットダウン」→「ワークスペース」を選択する。
Eclipseランチャーのワークスペース使用履歴に関する設定画面が表示されるので「最近使ったワークスペース」リストボックスに並んだワークスペースから任意のものを「除去」する。
Eclipseランチャーダイアログのワークスペースリストから削除する
Eclipseランチャーダイアログボックスには「最近使ったワークスペース」というリストがある。
この項目の任意のワークスペースをマウスで右クリックすると「ランチャー選択から除去」というボタンがバルーン表示されるのでクリックするとワークスペースが使用履歴から削除される。
Eclipseの設定ファイルを直接編集する
Eclipseはその状態を各種ファイルに保持しているがワークスペースの使用履歴もファイルに保持している。
ワークスペースの使用履歴に関する情報は下記ファイルに保持されている。
¥(Eclipse導入ディレクトリ)¥configuration¥.settings¥org.eclipse.ui.ide.prefs
org.eclipse.ui.ide.prefsファイルをテキストエディタで開き「RECENT_WORKSPACES」項目を編集すればワークスペースの使用履歴を削除することが出来る。
ワークスペースに関するファイルを削除する
ここではワークスペース自体を削除する方法をまとめる。
ワークスペースは任意のディレクトリに作成されるがワークスペースの削除はワークスペースに割り当てたディレクトリを削除すればいい。
Eclipseの機能としてワークスペースとして割り当てられたディレクトリあるいはファイルを削除するインターフェースは用意されていない。
ワークスペースディレクトリを削除するとそこに保存されていたプロジェクト関連のファイルおよびEclipseのキャッシュやワークスペース設定も削除される。
.metadataディレクトリの役割
Eclipseはワークスペースに関する設定を「.metadata」ディレクトリに保持する。
「.metadata」ディレクトリはユーザーがカスタマイズしたプラグインの設定内容などの各種情報を保持する役割を持つ。
Eclipseの設定画面で指定した内容の多くはワークスペース全体で共有されるが、それらの情報は「.metadata」以下の各種ファイルに保持されるのだ。
例えば設定画面で「PHP」→「サーバー」の項目を変更するとその内容は
.metadata¥.plugins¥org.eclipse.core.runtime¥.settings¥org.eclipse.php.server.core.prefs
ファイルに保持される。
ワークスペースをディレクトリごと削除するとこれらプラグインごとのカスタマイズ内容も消失してしまう。
ワークスペースディレクトリを削除する際には「プロジェクト」ファイルのバックアップと共に「.metadata」ディレクトリもバックアップしておくと安心できる。